[会社ロゴに対応するオーディオ] 多くの理由で、 小型電源 ソリューションは有益です。 多くの場合、システム全体の サイズ小型化を試みるか、 ボードの空いている場所により多くの 機能を追加しようとするからです。 しかも、PCB のサイズを拡大 しないことが前提になります。 今回説明するのは、DC/DC パワー モジュールを活用して 電源サイズを 小型化する方法と、 放熱性能を犠牲にせずに 基板面積を節減する方法です。 最初に取り上げるのは、12A の ディスクリート降圧コンバータ ソリューションです。比較 対象は、パラメータが同等な インダクタ内蔵の モジュール ソリューションです。 降圧コンバータ ソリューション の BOM 全体のサイズは、 ディスクリート インダクタに 対応する入出力コンデンサや、 出力電圧を設定する ための抵抗を含め、 184 平方 mm の 面積を使用します。 これを電力 密度に換算すると、 1 立方 cm あたり 31A です。 比較の目的で右に置いたのは、同じ 機能を果たすレギュレータですが、 インダクタ内蔵モジュール を採用しています。 モジュールの占有面積は わずか 77 平方 mm です。 電力密度は 1 立方 cm あたり 87A に向上しています。 誰でも同意できそうなのは、 より高い集積度を実現するのが パワー モジュールであり、大幅な スペース節減につながることです。 ところで、この場合は放熱性能を犠牲 にする必要がある、という意味ですか? 短く答えると「いいえ」です。 では、どのように実現できたのですか? 最大の理由は、 パッケージング テクノロジーが 長期間にわたって進歩したことです。 先ほど比較したのと 同じデバイスを考えると、 モジュール ソリューションの 方が、接合部から 周囲の空気に接するまでの 熱抵抗は小さくなります。 熱抵抗とは、モジュールの 内部で発生した熱が、 周囲の環境までどれほど容易に 移動できるかを表す指標です。 また、ワイヤ ボンドもありません。 ほかに、モジュール内部の 配線取り回しの最適化は TI の多くの最新モジュール で既に実施済みであり、 寄生抵抗や寄生インダクタンスに 起因する損失をいっそう低減する のに役立ちます。 各モジュールは特殊な リード フレームを使用し、 その結果、この配線 最適化が可能になります。 いっそう重要 なのは、熱を モジュールから PCB に渡せることです。 適切な内蔵インダクタを、 良好な放熱設計のモジュール パッケージに 組み合わせると、 モジュールが、優れた効率と 堅牢な動作を実現できます。 ここからは、理論を 実践してみましょう。 ここで注目する のは、熱の挙動です。 PCB 上のモジュールが 示す挙動です。この場合、 PCB はデバイスの評価ボードです。 例として、TPSM82866 という 6A 降圧モジュールを使用します。 詳細な説明を行う 際に、デバイスの EVM つまり評価基板を設計図として 使用し、印象に残るソリューション サイズと優れた放熱特性を 達成する方法を紹介します。 最初のボードを 製作する前に、 JEDEC 規格に基づいて複数の シミュレーションを実行します。 次に、2 番目の シミュレーションを実践的な パラメータに基づいて実行 します。このシミュレーションも EVM ユーザー ガイドに掲載済みです。 シミュレーションの結果が良好 に思える場合、基板を製作し、 実際のハードウェアを使用して さらにテストを実施します。 熱の流れをとらえるために IR つまり赤外線カメラを使用すると、 さまざまな条件下で ボードをテストできます。 デバイスのすべての放熱 特性を詳細に理解するのは、 堅牢な電源設計を完成 させるうえで不可欠な要素 です。できます。 ここで、安全動作 領域、つまり SOA 曲線が 重要な役割を果たします。 この EVM を使用して実施した 包括的なテストはいずれも、 これらの SOA 曲線 を反映しています。 その結果、エンジニアは モデルの動作条件を簡単に理解でき、 設計最適化プロセスを シンプルにすることができます。 今回は最初に理論を取り 扱い、パワー モジュールが 小型サイズと優れた放熱特性を 実現する方法を説明しました。 その後、EVM を使用して 設計図を提示しました。 また、SOA 曲線を使用して 性能を特性化しました。 データシートに掲載の曲線です。 これらはいずれも 手間のかかる業務ですが、 TI のパワー モジュール 設計者がこれらを実施した結果、 TI は、より電力密度が 高く、より信頼性の高い 製品をお客様に提供できます。 このトレーニングで取り扱った 内容は、次のとおりです。 パワー モジュールは 高密度を実現できます。 これはお客様が求めているものです。 また、優れた放熱特性も達成します。 しかも、ディスクリート ソリューション に比べて、設計の労力を節減できます。 ti.com/powermodules にアクセスすると、 次期パワー モジュールが見つかります。 ありがとうございました。